動物が何か調子が悪い時、「病気でしょうか?」と訪ねていらっしゃいます。
一言『病気』と言っても、その子に起きている問題は様々です。
私たちは先ずその子の全体像を良く診て、起きている問題点を解き明かしていく必要があります。
診療科目とは独立した存在ではなくて、その個体の中で関連しあって生じている問題を解決するための手段です。
§ 一般内科
呼吸器疾患 | ( | 咳、くしゃみ、鼻汁、呼吸様式の異常などの症状) |
消化器疾患 | ( | 嘔吐、下痢、流涎、便秘、血便などの症状) |
循環器疾患 | ( | 咳、運動不耐性(疲れやすい)、チアノーゼ、失神、息が荒い、等の症状) |
泌尿器疾患 | ( | 尿の色の変化、尿回数の変化、排尿行動の異常、しきりに陰部を舐める、などの症状) |
運動器疾患 | ( | びっこ、足を引きずる、ジャンプしない、歩きたがらない、ケンケンする、足を着かないなどの症状) |
神経系疾患 | ( | ふらつく、立てない、痙攣する、啼き続ける、失禁するなどの症状) |
内分泌疾患 | ( | 尿量の増加、飲水量の増加、食べてるのに痩せる、どんどん太る、全身の脱毛などの症状) |
眼科疾患 | ( | 眼が赤い、眼やにが出る、涙が多い、眼をつぶっている、眼が白い、物にぶつかるなどの症状) |
皮膚科疾患 | ( | 痒がる、毛が抜ける、皮膚が赤い、手足を舐めている、フケが多いベトつく、発疹がある、頭を振る、耳ダレする、耳が赤い、耳垢が多いなどの症状) |
口腔疾患 | ( | 口臭がする、歯が抜けた、口から出血している、食べ方がおかしい等の症状) |
これら以外に食欲がない、熱っぽいなどの共通する症状もあります。
症状はそれぞれの病気にまたがって共通で生じますので、何が原因になっているのかを正しく判断するのが獣医師の務めです。
§ 一般外科
外傷治療・胃内、腸内異物除去・骨折整復・皮膚形成・尿道閉塞整
避妊、去勢手術・産科手術(帝王切開)・抜歯・歯石除去 など
総合診療科は当院の柱ともいうべき科目です。何かしらの問題を持って来院された患者さんに対して、一つ一つの症状にとらわれず、全身の状態をよく観察し、何がこの子を苦しめているのかを判断します。そのために必要な様々な検査を実施します。
身体検査
血液検査(全血球計測、血清生化学検査)(一部外注:モノリス、アイデックス)
尿検査
糞便検査
レントゲン検査、
超音波検査
心電図検査
内視鏡検査
細胞診、病理検査(外注:難波病理検査ラボ)
細菌培養検査・感受性試験(外注:LSI)
CT・MRI検査(外注:キャミック動物検診センター)
眼科検査
これらの検査の結果をふまえ、患者様の状況を把握し、的確な処置(治療)を実施します。
病気を治すこと、が目標ですが、いかに患者様の苦痛を取り除き、QOLの向上に寄与することができるか、が大切です。